20代で目の前の勉強とか転職から逃げたら40代で確実に人生詰む

先日高校時代からの友人Y氏から久しぶりにLINEが入った。

ここ数年、家族でもめていたようだが、正式に離婚が成立し、Y氏は40半ばにして独り身になったようだ。

40代半ばで建築現場の職人をやっているY氏は、50を目前にして孤独に耐えられるのだろうか?

40代の悲哀

逃げ続けたY氏

Y氏とは高校の同級生。

だから私ピカタロウと同じ40代半ばのロスジェネ。

Y氏は、大学を卒業後なんとか就職に成功することが出来た。

だが、元来こらえ性のないY氏は、会社の水に合わなかったのか半年も持たずにさっさと会社を辞めて、その後プータローの道を歩みだした。

当時、就職活動に失敗し初代ニートとして活躍していた私にとってY氏は渡りに船。

お互い無職となったオレたちは、プラプラとバイトを転々としながら仕事を探す日々を送っていた。

そして、ほどなくして運送系の仕事を見つけ、しばらくは安定した生活を送るようになる。

とはいえ、給与も低く、待遇も悪く、なんのスキルも身につかない会社での立場に身を案じ、私ピカタロウは少しずつお金をため、IT系のスクールに通い自分の未来を変える方向に切り替えた。

一方のY氏は、そんな気持ちはサラサラなく、とにかく20代という若さにかまけて遊び続けた。

夜はほぼ毎晩飲み歩き、週末にはBBQだフィッシングだと遊びまくり、冬になればスノボのために雪山へと繰り出していった。

その傍らシコシコと勉強を続けていた私は、運送系の仕事に見切りをつけ30歳でなんとかITの端っこにしがみつくことが出来た。

20代遊び続けたY氏は、運送系の会社から整理解雇され、職を失った。

そんなY氏に私は、いい機会だからもう一度就職先を探してみては?

まだ30歳だから頑張れば仕事はいくらでもあるよ!

とアドバイスを送ってみたが、将来なんて関係ねぇ!というY氏は、私の言葉には耳も貸さず、知人のツテで建築関係の職人としての道を歩みだした。

その後、まったく違う業種へと歩みだした私たちは接点が無くなり疎遠になりつつあったが、何の因果か同じタイミングで結婚し、なんと同い年の娘を授かることとなった。

まさか同級生とはいえ、同い年の子供ができるとは?

あまりの偶然に縁を感じ、お互い家族ぐるみでの付き合いが始まった。

子供連れで水族館に行ったり、温泉に行ったり、祭りに行ったり。

子供が小さい時期は、お互いとても楽しく過ごすことが出来た。

しかし、そんな関係の長くは続かない。

お互い子供が大きくなり、小学生にもなると地域の付き合いも増え、連絡を取ることも無くなっていった。

そんなこんなで久しぶりに連絡がきたのが、娘が小学校4年生になったころ。

突然我が家に子供を連れて遊びに来たY氏。

久しぶりにの再開を楽しみにしていたのだが、Y氏の顔を見た途端愕然としてしまった。

頬がこけ、髪も白くなり、すっかりオッサンどころかおじいちゃんのような風貌になっていた。

そしてそんなY氏がポロリと打ち明けた。

夫婦仲が悪くなり、もう別居に近い状態なんだとか。。

これが2年ほど前のお話。

それからさらに夫婦仲は悪化し、ついに離婚という道を選んだらしい。

40代の一人暮らし

Y氏の離婚の理由はなんだかわからない。

性格の不一致というやつなんだろうが、そんなもん夫婦同士じゃないとわからない。

だがこれだけは確実に言えることは、Y氏の人生は40半ばにして詰んでしまったということ。

元来だらしない性格のY氏は、自分一人で自分を律することなんてできない。

タバコは未だに1日2箱。

酒は1.8リットルのジンロがたったの3日で空になってしまうほど飲んでしまうらしい。

食生活はあれ、痩せる一方。

そんな状況にも関わらず、彼の仕事は建築現場の職人。

40代半ばともなれば、若い子たち率いる親方になっていてもいいものだが、面倒くさいが合言葉の彼にそんな立場は務まらない。

だからずっとイチ職人のまま。

この炎天下の中、建築現場の職人は本当にキツイ。

体調のケアもしないY氏は日に日に衰えが目立ち生活も荒んでいっている。

そんな状況の中、唯一の支えとなっていた子供とも別れ、孤独だけが待ち受けているのだ。

本当に彼はやっていけるのだろうか?

すべてを失った今、彼は何を生きがいに生きていくのだろうか?

だけどもう遅い。

20代遊びまくっていた彼には、もはや人生を取り返す権利はない。

せめて今の生活を大事にする!

これしか選択肢はなかったのだが、その選択肢までも失ってしまった。

彼に残されたものは、もはや孤独しかない。