派遣エンジニアが生き残るために必要なスキル【非正規で生き抜く資格と技術】

新型コロナウイルスにより非正規社員の契約解除、いわゆる「派遣切り」が今後大きな話題になるかもしれません。

日本の法律では一度正社員として採用した社員を解雇することは非常に困難なため、経営が苦しくなった企業は、雇用の調整弁として派遣社員の契約を真っ先に切りにかかります

こんな理不尽な派遣切りに合わないためにどうすればいいのか?

最も多く派遣が利用されているシステムエンジニアの業界に絞って、派遣エンジニアが生きていくためのスキルをご紹介します

派遣エンジニアが身に着けておきたいスキル

スーパー派遣のスキル

2007年に篠原涼子さん主演で放映された「ハケンの品格」というドラマをご存じでしょうか?

MEMO

2020年4月、13年ぶりにあの「ハケンの品格」が返ってくる予定でしたが、現在コロナの影響で放映は延期されています。

このドラマは、篠原涼子さん演じる伝説のスーパー派遣 大前春子(オオマエハルコ)さんが、派遣現場で発生する様々なトラブルを解決していく爽快なストーリーです。

大前春子さんは、スーパー派遣と呼ばれるだけあって、ありとあらゆる資格を取得し、様々な経験をしてきています。

パソコンなどの事務派遣に必要なスキルは、当然でドラマの中では以下のような資格を有効活用して活躍しています。

  • 助産師
  • マグロの解体
  • ロシア語検定
  • 調理師
  • 大型自動車免許
  • 自動二輪車
  • 車両系建設機械(解体)技能
  • 看護師
  • スカイダイビング
  • 理容師

困った時、大前さんに頼めば何でも解決してくれる!

こんな人がいてくれたら確かに助かりますし、大前さんならどんな時代になっても仕事に困ることはないでしょう。

ですが、あくまでもコレはドラマの世界のお話です。

現実社会では、こんなに様々な資格を持っていても有効活用することはできません

派遣として生きていくためには、こんなにスーパーになる必要はありません。

派遣エンジニアとして生きていくためには、以下の3つのスタイルに特化していくべきです

  1. 高度な資格を取得する
  2. 1つのスペシャリストになる
  3. 超便利屋になる

1.高度な資格を取得する

スーパー派遣 大前春子さんの姿を見ると「いろんな資格を持っていた方がつぶしが効くよな~」と感じるかもしれませんが、資格は複数持つよりも高度な資格を取得している方が断然有益です

簡単に取れる資格を何度も持っていたところで、自分の身を助けてくれるなんてことはありません

例えば助産師の資格を持っているからと言っても、何十年も助産師の仕事をしていない人がすぐに現場で即戦力で働ける訳がありません。

ピカタロウ

以前、フォークリフトの講習を受けましたが、今運転できる自信なんてありませんし、20年以上使ってないのにフォークリフトのスキルで採用されるはずないですよね。

システムエンジニアでいえば、ITパスポート、ITILファウンデーション、Oracleマスターのブロンズ、CCNAといった簡単な資格を複数持っていてもあまり価値はないということです。

自分の身を守ってくれるのは、希少価値がある高度な資格です

システムエンジニアであれば、高度情報処理資格やOracleマスターならプラチナ、CiscoならCCIEのような最高峰の資格です。

簡単な資格に日和らずに、常に高度な資格取得に専念すべきです。

2.スペシャリストになる

最後まで契約が残るエンジニアは、特殊なスキルを持った希少価値の高いエンジニアです

そのためには、何か1つに特化したスペシャリストになるべきです。

  • データベースのスペシャリスト
  • ネットワークのスペシャリスト
  • セキュリティのスペシャリスト

あの人じゃないとわからない!という立場になることが出来れば、まず契約を切られる心配をする必要がありません。

特にこれからの時代は、以下のスキルのスペシャリストになれば、向こう10年は安泰と言えます。

  1. AI
  2. クラウド
  3. ブロックチェーン
これからのIT業界で求められる4つの必須スキル【大手企業が求める人材を紹介】

今後ますますAIやクラウドへの移行は進むはずですので、今技術を身に着けておけば先取特権を得られるかもしれません

3.超便利屋になる

資格を取らない、なにか1つに絞れないという人は、超絶便利屋になるべきです

何でもできる人になれれば、こちらも契約を切られる可能性は限りなく少なくなります。

ただ、何でもできるにしても「かなり高いレベルで出来る人」にならないと、単なる器用貧乏で終わってしまいますのでご注意ください。

プログラマであれば、1つの言語しかできないではなく、応用を利かせばどんな言語でもなんとかなるという人。

インフラエンジニアであれば、基盤面だけでなくどんなジャンルでも高いレベルでこなせる人です。

  • UNIX/Linux系OSスキル
  • データベーススキル
  • ネットワークスキル
  • プログラミングスキル
  • クラウド系スキル
  • ストレージ系スキル

高いレベルで何でもできる人になるためには、どんなジャンルでも常にどん欲に吸収する意欲を持つ必要があります

日々の学習を欠かさず、いろんなジャンルに飛び込んでいく意欲、さらに様々な経験が必要になりますので簡単ではありませんが、何でも高いレベルでこなせるようになれば、まず契約を切られる心配はありません。

まとめ

これからしばらくはエンジニアも椅子の奪い合いになるかもしれません。

そんなサバイバル状態の中でも自分の身を守るためには、自分の特徴を早い段階で見切り、自分に合ったスキルアップをすることが重要です。