業界未経験インフラエンジニアが設計・構築やりたいとかバカなのか?

IT業界初めてだとか、業界未経験だとか、新卒だとかでインフラエンジニアの世界に入ってこようとしているあなた。

LinuxとかWindowsとかCiscoだとかJuniperだとかVMwareだとかAWSだとか・・

なんでもイイんだけど、いきなり設計とか構築やりたいっス!

なんて言って、ハイどーぞ!なんて任されるはずありません。

IT業界って、残念ながら昔のすし職人のような社会だったりするのです。

業界未経験のインフラエンジニア

修行の必要性

IT業界に未経験で入ってきた人たちが最初に経験するお仕事はこんな感じです。

IT業界未経験でエンジニアで入社したらどんな仕事させられるの?

インフラエンジニアであれば、設計とか構築とかやりたいところなんでしょうが、実態は全く違い、何のスキルもつかないようなお仕事が多く存在します

たいていの人はそこからスタートし、数年かけて設計とか構築とかのお仕事にステップアップしていきます。

これってすし屋の修行みたいですよね?

昔ながらのすし職人は、すし屋に入店し、皿洗いだとか、店の掃除だとか、シャリの仕込みだとか、仕入れの手伝いだとか、接客だとか、すしを握ることとは無関係の仕事をしながら修行する。

そして少しずつ魚の目利きを学んだり、さばき方を習ったり、握り方を習ったりしながら板場へと入り、やがて一人前のすし職人になっていく。

ITのエンジニアも同じような構図だったりします

これって確かに無駄なこともあるのかもしれない。

ホリエモンは、すし職人になるのに10年も修行するなんてムダと訴えています。

確かに今の時代、すしを握る技術だけを数か月で習得し、海外で出店し成功を収めている人もいます。

海外じゃなくてもいわゆる回るおすしであれば、そもそも握りの技術なんて必要なかったりします。

すしロボットが握ったシャリにネタを乗せるだけ。

そんな時代なのに、最先端のはずのIT業界のインフラエンジニアが何年も修行を重ねるなんておかしいんじゃないか?

確かにそう思うかもしれませんが、現実はなかなか思い通りになりません。

IT業界って

IT業界の大半の企業は、SESとか準委任契約だとか派遣だとかでエンジニアを客先に常駐させて売り上げを上げる派遣会社です。

IT業界を支えているのはIT企業という名の派遣会社と派遣SE

派遣会社はできれば経験豊富なエンジニアを採用して、現場に売り込みたい。

そうすれば高単価で売り込むことが出来るし、自社でエンジニアを育成する必要もない。

ですが、ご存知のような人材難。

IT業界は猛烈な人の奪い合い

こんな状況で経験豊富なエンジニアなんてなかなか採用できません

だから仕方なく未経験を雇うしかない。

そしてそんな未経験者をなんとか自社で育てて売りに行くしかないんです。

そんなエンジニアたちを欲しているのは、大手のSIerと呼ばれる企業達です。

大手のSIerはとにかく仕事は山ほどある。

官公庁の仕事とか大手事業会社の仕事とか、実績と経験豊富な大手SIerには捌ききれないほどの仕事が降ってくる。

それをこなすためには人がいる。

経験豊富なエンジニアが山ほどいる。

当然自社のリソースじゃ間に合わないため、派遣会社からの紹介で人材を受け入れる。

この流れから見てもわかりますが、大手のSIerが欲しいのは経験豊富なエンジニア。

経験値の低いエンジニアなんて見向きもしません

だってそんな人を育てたところで大手さんには何のメリットもありませんので。

ですが、中には経験値が低くてもやってもらえる仕事がある。

自分の会社の社員を使うにはもったいないけど、派遣ならいいでしょ。

という安い仕事もあるんです。

それにうってつけなのが、派遣会社の未経験のエンジニア

だから未経験で雇われたエンジニアは、ここからスタートするしか道がないんです。

それ以外の道は、バーター取引です

芸能界でよくある、売れてるタレントと抱き合わせで売れないタレントを使ってもらうパターン。

経験豊富なエンジニアのサポートでいいから若手のエンジニアも抱き合わせで雇ってほしいという売り込み方。

この2つの方法で未経験者が仕事にありつくことができ、その経験を糧にステップアップしていくことができるのです。

だからIT業界未経験というエンジニアは、いきなり上流の仕事がしたい!なんて言ってもビジネスの構造上無理なんです

オレの実力をみてくれ!っていくら訴えても大手SIerは経験しか見てくれないんです。

なのでそんな古い体質は納得できない!

オレ様に監視とか無駄な仕事やらせるのなら実力を見てからにしろ!

とか吠えても無駄なのです。

業界未経験で入る以上、どんな仕事でもやります!やらせてください!

という低姿勢で臨むのが一番いいのです。

くだらない仕事をしながらも、今に見てろよ!

絶対這い上がってやる!

という思いで続けていれば、いずれ責任のある実力を発揮できる仕事が舞い込んでくるはずです。

なので焦ってはいけません。

長く続けていればいずれ難しい仕事ばっかりやらされるようになりますから。